アルビレックス新潟は横浜F・マリノスに0-2で負けた。5月12日の第12節札幌戦以来、8試合連続で勝ち星から見放された。後半9分、MFマルティノス(26)に先制ゴールを決められ、同28分にはMF天野純(26)にミドルを放り込まれた。対横浜も、14年の第6節からリーグ8試合連続の未勝利になった。

 試合終了を告げるホイッスルが鳴った。サポーターに、今季ホーム2勝目を届けられなかった。今季のホームは9戦8敗。呂比須ワグナー監督(48)は「勝つことが一番。悪い内容でも勝ちたい」と話していたが、悪くないゲーム展開ながら後半の2発に沈んだ。

 前節東京戦(1-1)で得点し、連敗を6で止めたトップ下のMFチアゴ・ガリャルド(28)が出場停止でピッチの中にいない。そんなピンチをジャストタイミングで補ったのが新加入のFWドウグラス・タンキ(23)だった。前節は登録が間に合わず、出場できなかったが、ようやく間に合った。1トップでJ1初出場だ。6月下旬に加入して「体重を7キロ絞った」という188センチの高さとパワーは前線で機能した。

 「横浜のディフェンダーは高くて強いのは分かっている。僕も高くて強い」。前半25分には、横浜のDF中沢佑二(39)がキープするボールを奪って、攻撃につなげた。後半14分には、クロスバーの上に外したものの、決定機を作った。呂比須監督が「ゴールのにおいがするヤツ」という片りんを新潟デビュー戦で見せた。

 横浜戦に備えて2日間の非公開練習を行ってきた呂比須監督は「技術、質の勝負ではなく、最初から最後まで全力で戦う」と話していた。指揮官が期待した闘志はピッチに吐き出したがゴールに、勝利に結実しなかった。【涌井幹雄】