清水エスパルスがホームで首位のセレッソ大阪と対戦し、3-2で鮮やかな逆転勝利を収めた。前半を0-2と折り返すも後半、MF金子翔太(22)のPKとFW北川航也(21)の今季初得点を含む2得点で逆転。前節までの首位相手に、劇的な勝利を手にした。

 チームの窮地を救うため、夏季限定の黒ユニホームをまとった戦士がピッチに立った。チーム最多8得点を挙げているFW鄭大世(33)が4日の練習で左ふくらはぎを痛め、メンバー外。小林監督は「軽い肉離れ。軽症だけど、大事にしないといけない。2~3週間くらいかかる」と離脱を明かした。

 さらに前節まで今季全試合に出場していたMF六平光成(26)が出場停止。代役でMF枝村匠馬(30)がボランチに入り、MF金子が左サイドで初先発を果たした。

 前半19分には中盤でパスカットし、FW長谷川悠(30)が相手DF裏に浮き球パス。今季初先発を果たしたFW北川がシュートを狙ったが、一瞬早く相手GKにクリアされた。リズムよくパスを回し攻め込んでいたが、前半24分、CKから先制された。同33分にはCKからも失点。2戦連続でセットプレーから失点を許した。

 後半6分、DF松原后(20)が獲得したPKを金子が冷静に決めて反撃。さらに同15分、北川が見事なターンから豪快に今季初得点を決めて追いついた。さらに同28分、松原のクロスを北川が左足でコースを変え、逆転。中学時代からのライバルである松原と北川の同学年コンビが、見事な連係を見せた。今季はケガでプロ入り後初の長期離脱を経験した北川は「チームに貢献できなくて悔しい。激しいFW争いで、自分の良さを出したい」と話していた気持ちを、結果で見せた。最後は全員守備で、1点差を守りきった。窮地において前節までの首位相手に逆転し、今季6勝目を挙げた。【保坂恭子】