関東第一が終了間際に挙げた虎の子の1点を守り、2大会連続2度目の本大会出場を決めた。

 後半33分、ペナルティーエリア手前でボールを受けたMF村井柊斗(3年)がドリブルで相手を引きつけ、右サイドでフリーになっていた重田快(3年)へパス。重田が冷静に右足を振り抜き、決勝点を決めた。重田は「(ゴールの瞬間は)頭が真っ白で、喜びが爆発しました。その気持ちを共有したくて、すぐに応援団のところへ走りました」と笑顔で振り返った。

 チームとしては春の関東大会予選から、全国高校総体予選、そして今大会と、都内で行われる主要3大会全てを無敗で駆け抜け、3冠を達成した。成立学園とは昨年の決勝でも対戦しており、リベンジを許さなかった。試合中、何度もポジションチェンジを指示しながら逃げ切った小野貴弘監督は「最後は勝っていて逃げるシステムに変えた。(3冠を達成したが)今日みたいなゲームを今まで何度も落としてきて、多くの先輩たちが涙を流してきた。今はたまたまうちにいい流れがきているだけだと思いますが、(チームが)成熟してきているのかなとも思います」と話した。

 初出場の昨年は2回戦で敗退した。今年の全国高校総体では8強入りするなど、今年は昨年以上の結果を狙う。キャプテンのDF小野凌弥(3年)は「去年もお世話になったたくさんの方が試合のテレビ中継を見てくれていた。今年も出て、姿を見せることが恩返しにもなると思う。全国で通用すると思っているので、ベスト4を狙っていきたい」と意気込んだ。