柏レイソルはACL出場権獲得へ向けて勝ち点3獲得を目指したが、勝てば優勝の決まる鹿島アントラーズと痛み分けとなるドローとなった。

 序盤は両サイドに大きく開いたFW伊東純也とFWディエゴ・オリベイラを起点にチャンスを作るも決めきれず。以降は3万人を超えるホームの大声援に後押しされる鹿島の激しいプレスに手を焼き、次第に主導権を握られていく。

 後半は完全に鹿島ペース。後半11分にペナルティーエリア内でMFレオシルバに放たれたシュートはGK中村航輔が横っ跳びでかき出すファインセーブをみせ、同22分にはドリブルで3人をかわしてゴール前に進入してきたレアンドロのシュートもブロック。後半途中にFWペドロジュニオールを投入して1点を取りにきた鹿島の攻撃に最後まで耐え続けた。

 中村は「鹿島は非常に素晴らしいチームですので、自分たちもなんとかして勝ち点3をというスタンスで入ったけど、引き分けで残念です」と話し、再三のビッグセーブについては「(コンディションは)悪くなかった。最後の最後で食い止めることができて良かったと思います」と振り返った。12月に国内で行われる東アジアE-1選手権(旧東アジア杯)での日本代表復帰への思いを聞かれると「まずはチームのゲームがあるので、そこからですね」と冷静に話した。

 セレッソ大阪が勝利したことで、柏が3位以内に入る可能性はなくなった。ACL出場権獲得には、現在勝ち残っている天皇杯で優勝するか、リーグ戦で4位に入り、同じく天皇杯で勝ち残っているC大阪が優勝した場合に限られた。MF大谷秀和は「目の前で(鹿島の)優勝を見なかったのはよかったですけど、勝ち点3を目指していたので、誰も結果には満足していないと思います。次は4位でフィニッシュできるような、天皇杯につながる試合をしたい」と最終節の広島戦に向けて気持ちを切り替えていた。