サッカーの元日本代表で、2006年のワールドカップ(W杯)ドイツ大会に出場したJ2ファジアーノ岡山のDF加地亮(37)が27日、岡山市内で引退会見し「悔いのない幸せなサッカー人生だった」と少し赤い目で晴れやかに語った。

 7月1日の水戸ホーリーホック戦で肋骨(ろっこつ)骨折。復帰後も感覚が戻らなかったそうだ。「思っているようなプレーができなくなった。責任と覚悟を持ってやれるか、自分を信じ切れなくなった」と決断の理由を明かした。

 J1、J2を合わせて499試合での引き際に「自分らしい。よくやったと思う」と笑顔を見せた。今後は夫人とともに飲食業をするという。

 加地は兵庫・滝川二高からC大阪に入団し、1998年にデビュー。ガンバ大阪では2008年のアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)制覇などタイトル獲得に貢献した。米プロリーグMLSでプレー後、15年に岡山に加入。日本代表としては国際Aマッチ64試合に出場。