J2アルビレックス新潟が8日、石家庄永昌(中国)との練習試合を0-0で引き分けた。それでも、体調不良で練習試合を2試合欠場していたFW河田篤秀(25)が90分間フル出場。無得点ながら、果敢にシュートを狙う姿勢を見せた。

 試合終了間際、河田がゴール正面から放ったシュートは、バーの上を大きく外れた。その瞬間、天を仰いだ。「プレーそのものはあまりよくなかった」。この試合、放ったシュートは4本。無得点に満足感はない。それでも「今日は、動けたことがよかった」と、フル出場をプラスに捉えた。

 微熱による体調不良で高知ユナイテッド戦(4日)、光州(韓国=6日)戦を欠場した。光州戦でFW矢野貴章(33)が得点。FWで起用されたMF小川佳純(33)とのツートップを無難にこなした。6日にはブラジル人FWターレス(22)が合流。不在の間、ポジション争いは目に見えて激しくなった。

 それでも焦りはない。「こういう状況は、必然的に必死になる。僕にはその方がいい」。昨季、シンガポールリーグの新潟Sから移籍。Jリーグデビューを果たし、11試合出場3得点と奮闘した。今季から背番号は32から9に。「昨年のキャンプは、やっているだけだった。今年は責任がある」。目標の開幕スタメンから視線は外さない。【斎藤慎一郎】