セレッソ大阪が今季初黒星でG組3位に転落した。2日のJ1リーグ北海道コンサドーレ札幌戦から先発メンバー総入れ替えで臨んだアウェーの一戦は、ブリラム(タイ)に0-2と完敗した。FW山田寛人(18)が初先発、期待の高卒ルーキーFW安藤瑞季(18)は後半40分から出場も劣勢を覆せず。待望の瞬間も、ほろ苦いプロデビューとなった。

 C大阪の未来を背負う若武者2人が、アジアの壁にはね返された。初先発に抜てきされた山田は2度の絶好機をGKに阻まれた。「確実に決めないと、生き残れない」。181センチと長身で足元の技術もあり「杉本2世」と期待される逸材。随所で光る才能は示したが、結果は出せなかった。

 その山田に代わって後半40分から投入された安藤も、爪痕を残せなかった。今冬の高校選手権、初戦から3戦連発で長崎総合科学大付を8強に導いた超高校級ストライカー。複数のJクラブが興味を示した中、C大阪を選んだ男は「すごく試合に出たい」と飢えていた。だがわずかな時間とはいえ、シュートも打てずに終わった。「チームがいい方向にいけばいいと思って入ったが、負けて悔しい」と厳しさを味わった。

 C大阪はこれで公式戦4戦連続で勝ちなし。尹晶煥監督は「早い時間の失点で揺らいでしまった。相手がよかったというより、われわれにミスが出てしまった。ミスが増えてしんどい試合になってしまった」と厳しい表情。過密日程を考慮し、主力組は全員日本に残す大胆策も、期待をこめて送り出した若武者が機能せず。ブリラムとは14日にホームで再び激突するが、指揮官は「必ず勝たないといけない」と力をこめた。