ロアッソ熊本は最後まで攻守に粘り強く戦い、サポーターに勇気と元気を届けた。

 16年4月14日に発生した熊本地震では、いまだ多くが仮設住宅などで暮らし、甚大な被害をもたらした。発生から2年。選手は、渋谷洋樹監督(51)から「県民に力を与えられるよう、1人1人が自分の力のベストを尽くし全員で戦い抜こう」と鼓舞されて臨んだ。

 熊本地震の復興支援マッチと位置づけられた試合で、死力を尽くした。破壊力のある相手攻撃を抑え、今季初の無失点に抑えたことは価値がある。大宮を率いて、J1で5位の実績もある指揮官は「失点0は収穫。意味ある勝ち点1にして次につなげたい」と引き分けにも前を向いた。