隠れ最多出場選手が勝利締めだけを見つめている。北海道コンサドーレ札幌は18日、札幌・宮の沢で明日20日アウェー・ヴィッセル神戸戦に向けた練習を行った。MF荒野拓馬(25)がワールドカップ(W杯)中断期間前最後の戦いへ、役割の完遂を誓う。今季これまでリーグ戦11試合、ルヴァン杯6試合の公式戦計17試合に出場。チーム最多の試合数をこなしているタフネスは「まだ1試合残っている。勝てるように、自分のできることをしっかりしたい」と意気込んだ。

 過密日程の完走は目前だ。昨季負った右足甲骨折の影響でリーグ戦は開幕こそ出遅れたが、第3節から復帰。先発は5試合で、主に途中出場での起用が続いている。流れを変えるために投入されるため、ベンチでは「展開を見ながら準備していた」と、試合の入り方に注意を払う。リーグ戦の合間に組み込まれたカップ戦は6戦中4試合でフル出場を果たし、中心となって戦った。約1カ月半の中2~3日での15連戦で奮闘してきた。

 悔しさもある。リーグ戦ではボランチの定位置にMF宮沢、深井が座る。「コンスタントに出られれば良かった」。だからこそ「与えられた仕事をしっかりやりたい」と話す。荒野の存在は、リーグ戦11試合負けなしのチームを間違いなく支えている。【保坂果那】