フットサル・デュアリグFリーグに参戦するサッカー元ブラジル代表DFロベルト・カルロス(45)が7日、大阪市内で日刊スポーツのインタビューに応じた。今夏のサッカーW杯ロシア大会でも8強を逃した日本について「パスを回すだけはサッカーではない」と課題をズバリ指摘。一方でJリーグの監督への興味も示した。ロベカルはFリーグ選抜の一員として、8日のエキシビションと9日の仙台戦(丸善インテックアリーナ大阪)に出場する。

以下は一問一答

-日本の印象は

ロベルト・カルロス(以下ロベカル) すべて完璧だ。人々の生活様式を含め、日本はすべてにおいて整っており、計画性をもってやっている。また、貪欲に吸収する姿勢もある。

-その日本サッカーについて。ポゼッション重視で決定力不足は永遠の課題だ

ロベカル (ボールを保持するだけは)それはサッカーではない。サッカーで一番大事なのは(ゴール)ネットを揺らすことだ。パスを回すだけでは何の役にも立たない。サッカーというのは奥が深く、広いものだ。監督がそれらをイメージして伝えなければいけない。試合に出る喜び、勝つことの喜び。サッカーは楽しいもの。その原則を忘れてはいけない。

-今回もW杯8強を逃した。日本代表監督目線でアドバイスするなら

ロベカル 日本は近代的なサッカーをしている。今回のW杯で感じたよ。特定の個人名を挙げるべきではない。日本全体としてレベルアップしている。本来の日本のサッカーを取り戻してきたんじゃないか。あとは(ゴールを)決めるだけだろう。その解決法は練習しかない。日本はアジアの中では屈指の強いチーム。そのアジアでの強さをW杯でも発揮しなければならない。自分は常に勝つことを目標に置いている。

-Jリーグについて。イニエスタ、フェルナンドトーレスらの加入で大きく注目されている

ロベカル いい選手を連れてくるだけでは不十分。それらの選手を通して、どう感じるかが大事だ。対戦することでサッカーの技術を感じる。そしてフィジカルを上げていかなければと感じる。そういう刺激を受けることが大事なんだ。

-Jリーガーとしてオファーがあれば

ロベカル 僕はもう45歳だよ。レアル(マドリード)のアンバサダーという肩書もある。でも、監督としてならね。興味は持っているよ。

◆ロベルト・カルロス・ダ・シルバ 1973年4月10日、ブラジル・サンパウロ生まれ。90年にプロデビュー。パルメイラス、インテルミラノを経て96年、Rマドリードに移籍。欧州CL3度優勝など多くのタイトルを獲得し12年に現役引退を表明。その後、トルコのシワススポルなどで監督として指揮。15年にインドで選手兼監督。代表は国際Aマッチ通算125試合11得点。「悪魔の左足」と称された正確なクロスを武器に02年W杯日韓大会の優勝に貢献。現在はRマドリードのアジア地区アンバサダー。