横浜F・マリノスのタイ代表DFティーラトンが先制点となる来日初ゴールを決め、3-1の勝利に貢献した。

前半39分、ペナルティーエリア中央外でパスを受けると「(GKの)動きが見えた」とGK東口の逆を突いてゴール右へ蹴りこんだ。昨季の神戸時代を通じ来日2年目でJ初ゴール。普段は温厚な性格だが「すごくうれしかった」と雄叫びを上げながらベンチ前で待つチームメートの中に飛び込んだ。

昨年のW杯ロシア大会で日本を率いた西野朗新監督のもと、W杯アジア2次予選に臨むタイ代表にも選ばれたレフティー。今季から横浜に移籍したが「慣れるまで4カ月くらいかかった」と序盤は本職とするサイドバックにも特殊な動き方を求めるポステコグルー監督の戦術への順応に苦しんだ。言葉の壁もある中、自宅では練習時の映像を見直し、ボールを受けるタイミングや動き方を覚えた。

今は指揮官も「戦術を理解しようと素晴らしい姿勢を見せてくれる」と信頼を置く。5月18日の第12節神戸戦以降は14試合連続で先発出場中で、この日のゴールへとつなげた。

今後はタイ代表に合流し、西野監督のもとで「マリノスと似ている」と話す攻撃的なサッカーの中核を担う。「日本に来て(自身の)レベルが上がっていると実感している」。暫定3位につける好調横浜と共に、ティーラトンも波に乗る。【松尾幸之介】