J1リーグが約4カ月ぶリに再開し、浦和レッズはリモートマッチ(無観客試合)で無人となったスタンドをド派手に装飾した。

約6日間かけて約5万人収容の観客席に赤、白と黒のビニール製シート6万枚でJリーグのシャーレとサポーターへのメッセージをつくりあげた。バックスタンドにはサポーターが購入した5000本以上のタオルマフラーなども設置。埼玉スタジアムを鮮やかにクラブカラーで埋めた演出に、GK西川周作主将(34)は涙を流して感謝した。

   ◇   ◇   ◇

◆浦和のコレオグラフィー 通常は人文字のように、サポーターらがスタンドを彩る。通称コレオ。セリエAの聖地サンシーロでのミラノダービーなど世界中のスタジアムで浮かび上がるが、浦和はJ屈指の規模と美しさで圧倒する。米スポーツ専門テレビ局FOXスポーツによる「世界の筋金入りサポーターベスト5」にも名を連ねた面々による“作品”は海外でも知られている。10年ぶりにACLを制した17年、アルヒラル(サウジアラビア)との決勝第2戦ではエンブレムとトロフィー、2度目の制覇を願う2つの星がリボンで結ばれた圧倒的なコレオが後押しした。MF阿部主将は「震えるものがある。勇気を与えてくれる」と言った。浦和のコレオは20年以上の歴史を持つ。