新潟医療福祉大サッカー部が26日、紅白戦を行った。シマブク・カズヨシ(3年=浦和ユース)と、オナイウ情滋(2年=正智深谷)の全日本大学選抜MFコンビが存在感を示した。2人は同サイドでマッチアップ。Jクラブスカウトの目の前で“ガチンコバトル”を繰り広げた。コロナ禍で北信越大学リーグ開幕は延期。8月2日の天皇杯全日本選手権県代表決定戦の準決勝、09経大FC戦が今季初の公式戦となる。

個性が激しくぶつかり合った。白組のシマブクは前半、ゴールエリア内でのこぼれ球に素早く反応。飛び出したGKの左手を抜く先制点を右足で決めてみせた。得点以外にも切れ味鋭いドリブルや右足アウトサイドから繰り出すスルーパスで攻撃をけん引した。「調子はいい。今はサッカーが楽しくてしょうがない」と笑顔を見せる。

最大の武器であるドリブルは生まれながらの感覚と努力で培った。基本は右足でボールを運ぶが、これまで以上にプレーの幅を広げようとコロナ禍での部活動休止中に徹底的に左足のタッチを磨いた。「中央に切り込んで右足、縦に仕掛けて左足と攻撃のバリエーションは増えた」と手応えを感じている。

オナイウは50メートル走5秒後半の快足を飛ばしサイドから攻撃を仕掛け続けた。右足ロングシュートはバーに嫌われたが破壊力は抜群。「いいプレーをしても得点につながらないと意味がない」とクロスやシュートの精度を高めることを課題に挙げた。

大学のピッチには好素材がそろう選手を視察しようとプロのスカウトが連日のように訪れる。2人は「いい環境。プロでプレーするため、毎日がアピールになる」と口をそろえ、ステージアップを目指す。【小林忠】