J1ベガルタ仙台のDFシマオ・マテ主将(32)が、アフリカ選手権予選に臨むモザンビーク代表の招集を辞退していたことが3日、分かった。

22年1月開幕予定の本大会出場へ同国は予選2試合を終え首位。12、16日に2位の強豪カメルーンと2連戦に臨む予定だった。現在の仙台は16戦未勝利で最下位に低迷し、故障者も続出する苦境。関係者によると「キャプテンとして今の苦しいチーム状況で仙台を離れるわけにはいかない」と辞退を決めたという。

マテはモザンビーク代表で32試合に出場。19年の仙台加入後は代表入りしておらず、国を背負って戦う名誉よりも日本でプレーする「おとこ気」を貫いた。昨季は守備の要としてリーグ戦24試合出場3得点。今季は6月に右膝靭帯(じんたい)損傷で長期離脱も、9月に戦線復帰し、ここまで12試合に出場している。

クラブ発表済みの負傷者はDF3人、MF3人、FW1人の計7人。9月にJ3沼津へ期限付き移籍したDF照山が、10月28日に緊急復帰し、同31日の広島戦で即出場と台所事情は厳しい。ピッチ外でも経営難やMF道渕が女性トラブルで契約解除と暗い話題は多い。それでもマテが浮上を目指す仙台を明るく照らす。