J2アルビレックス新潟アルベルト監督(52)が、リーグ戦の残り5試合を1戦必勝で臨む。1日は大雨の中、2日のホーム栃木SC戦(午後7時開始)に向け聖籠町で最終調整。前節で長崎に敗れ、今季のJ1昇格が消滅したが、戦い方を変えるつもりはない。アグレッシブな攻撃サッカーで勝利を奪い、ホームのサポーターと喜びを分かち合うことを約束した。

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アルベルト監督はリーグ戦の残り5試合を消化試合でなく、来季につなげる重要な戦いと位置づけ、全力で指揮をとる。来季続投が決まっている指揮官は1日の会見で「(選手には)今季の残りの練習や試合で成長することを求めたい。(残り5試合で)勝つことを前提に、個々の特徴をさらに伸ばすような戦い方も試したい」とこれまで通り、選手の新たな可能性を探りながら、チーム力の強化を進める強い意欲を示した。

前節V・ファーレン長崎戦はJ1昇格争いに生き残るためにも白星が絶対条件だったが、0-2で敗れた。「(田上)大地が涙を流して悔しがるなど、全員が全力でプレーした。試合は支配できていたので、結果以外には満足している」。今季は残り試合で勝ち続けても、来季もJ2で戦うことが決まっている。「現実を受け取ることは必要。ただ、勝敗だけにとらわれると選手もサポーターもストレスがたまる。過密日程の中でも団結して戦ったチームを評価してほしい」と穏やかに話した。

就任1年目で昨季10位のチームを立て直し、通常シーズンであればJ1参入プレーオフ圏内の6位まで順位を引き上げている。昇格という最大の目標を果たすことはできなかったが、最終戦まで勝利を求める姿勢は変わらない。栃木戦へ向け、「選手は素晴らしい雰囲気を維持している。速いテンポでパスを回し、堅い守備を崩したい」。指揮官と選手が一丸となり、ホームで意地を見せる。【小林忠】