4校には磨き上げた「柱」がある。第99回全国高校サッカー選手権は9日に、埼玉スタジアムで準決勝を迎える。第1試合は「守」の山梨学院と「育」の帝京長岡(新潟)。第2試合では「壁」の矢板中央(栃木)と「投」の青森山田が激突。新型コロナウイルスの影響で、首都圏の1都3県へ緊急事態宣言が再発令された中、見えない敵に打ち勝ち、頂点へ向けて目の前の相手を打ち負かす。

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矢板中央には「壁」がある。今大会ここまで3試合でわずか1失点。187センチの新倉礼偉(3年)、188センチの島崎勝也(2年)が組むセンターバックコンビは、出場校の中でも圧倒的な高さを誇り、敵の攻撃を文字通りはね返す。東福岡との3回戦では17本ものシュートを浴びたが、無失点で80分を切り抜け、PK戦を制して勝ち上がった。徳島市立との2回戦、栃木県大会決勝も、PK戦での決着だった。サッカーとは、失点しなければ負けないスポーツ。その大原則を結果で表してきた。

狙うは初の決勝進出。矢板中央は過去3度準決勝に進出したが、全て敗れている。高橋健二監督(52)は「まだ準決勝で点を取っていない。1回目は山梨学院(09年度、0-2)2回目は流通経大柏(17年度、0-1)3回目が静岡学園(19年度、0-1)。目の前で優勝したチームに負けた」と、悔しさを忘れていない。

今回の相手は青森山田。「夏に遠征してやられているし、(相手が優勝した)一昨年にベスト8で負けている」と、今回も因縁の相手が立ちはだかる。指揮官は「貫いてきた戦いで勝ちたい」と、自信を持って“4度目の正直”に挑む。【杉山理紗】

「投」の青森山田“神の手”ロングスローで攻撃起点

「育」の帝京長岡、松村ら下部組織から若き才能成長

「守」の山梨学院、絶対的守護神の熊倉4試合1失点