駒大苫小牧が2年連続で8強入りした。全国30度出場の北海道大谷室蘭に3-0で快勝。前半オウンゴールで先制し、後半12分にDF加藤風羽、同18分にFW田原正也(ともに2年)が得点を重ね突き放した。OBの岡崎史裕監督(38)は「勝ったことがなかった相手。選手権で成長した姿を出すのがテーマだった。点数は出来過ぎ」と喜んだ。

今季から試合などの動画をオンライン上で共有。研究と対策を重ねた。相手の1回戦(函館大有斗戦)をチェックし、田原は「相手のサイドバックの裏を突きたいと思っていた」。狙いどおりに左サイドから抜け出して自身2戦連発につなげた。

北海道大谷室蘭には、昨年の3年生が引退してから練習試合4戦、公式戦はプリンスリーグと総体室蘭地区予選の3戦の計7度対戦し全敗。全試合複数失点での敗戦だった。現3年生にとってラストチャンスの今大会で雪辱を果たした。加藤は「最後の最後で勝てて良かった」と話した。

今季プリンスリーグでは1勝3分け10敗。今大会が始まる1週間前に8チーム中最下位が決まり、来季の降格が決定した。「悔しい思いをした」(岡崎監督)と一時落胆したが、プリンスリーグ3位の難敵を下し、意地を見せた。

田原は「3年生を全国に連れていきたいという強い思い。全力で戦いたい」と初優勝を目標に掲げた。3位だった17年以来の準決勝進出を狙い、準々決勝で優勝経験のある帯広北にぶつかる。【保坂果那】

◆駒大苫小牧の選手権北海道大会成績 創部14年目の77年に初出場し、今回で14年連続31度目。最高成績は95、01、17年の3位。総体は01、14年の2度、全国出場。