J1アビスパ福岡DF奈良竜樹(28)が、北海道コンサドーレ札幌戦(24日、札幌ド)での雪辱を期した。

19日、福岡市内で調整しオンライン取材に対応。前回リーグ戦(4月3日)は、自身が移籍後初ゴールを挙げるも1-2で敗れた。ルヴァン杯を含め3戦未勝利(1分け2敗)と相性が悪い相手だ。「前回ホームで負けているので負けられない。連敗(リーグ2連敗中)の流れを止めないといけないので、もう1回引き締めてやって行きたい」とリベンジを誓った。

鹿島アントラーズから今季期限付き移籍し堅守を支える北海道出身のCBにとって、札幌はユースからトップ昇格しプロのキャリアをスタートさせた相手。人一倍、思い入れもある。札幌ドームでのプレーも次が2度目であり「久しく帰ってない感じで、札幌ドームでのプレーが楽しみ」と心待ちにした。

そんな古巣の印象については「常に攻撃的で守備も攻撃的。(守備で)耐えきれないと襲いかかってくる。全員で組織(守備)をつくり、同じやられ方をしないようにしたい」と気を引き締めた。

気合十分なのは奈良だけではない。GK村上昌謙(29)も対策について「攻撃的でいろんなバリエーションを持つ。ミドルシュートや高さもある。スルーパスを出せるいい選手もいるので、チームとしてどう守るか突き詰めて臨みたい」と意気込んだ。

長谷部茂利監督も「(札幌は)ゴールキーパーからビルドアップで前に人数を割き、ボールを常に持ちたいチーム。いろんな意味で攻撃的。相当うまく、高さ、速さがある選手がいるので簡単には抑えられない」と警戒。対策として「(札幌との力差は)激しさや球際で引き分け以下。それを引き分け以上に持って行かないと、スコアは引き分け以上にはならない」と、戦う上でのベースを強調した。

前節(16日)ヴィッセル神戸に敗れ痛恨の2連敗を喫しながら、他クラブの結果による「他力」で、昇格1年目の残留を決めた。だが、そこは単なる通過点でしかなく、勝ち点50以上、10位以内の今季目標へ、慢心はない。現在勝ち点46の8位で挑む残り6試合。全員が、目の前の試合に集中している。【菊川光一】