22年W杯アジア最終予選ベトナム戦(11日、ハノイ)とオマーン戦(16日、マスカット)に臨む日本代表に選出された、横浜F・マリノスFW前田大然(24)が、今季2度目のハットトリックを達成した。

「チームメートがあっての自分のゴールだと思うので、チームメートに感謝したいです」

ワントップで先発すると前半10分、スピードに乗って高い位置でボールを奪い、勢いそのままエリア内まで運んでシュート。相手GKに止められたが、こぼれ球を拾って冷静に先制点を決めた。

前半21分にはFWマルコス・ジュニオールがPKで追加点を奪い、直後の24分にはDF小池が3点目を決めた。前半41分にはこの日2本目のPKを獲得し、これを前田が決めて今季20点の大台に乗せた。

FC東京は2本目のPKを与えた場面で、DF森重が2枚目のイエローカードにより退場に。数的優位に立った横浜は、後半も攻め立てた。

開始3分、DFティーラトンの左クロスに前田がヘディングで合わせて、チームの5点目を決めた。8月15日の大分戦以来となる今季2度目のハットトリックで、得点ランキングでも2位に4点差をつけて独走状態に入った。

その後は左ウイングに回り、大差が付いても手を緩めることなく献身的にプレーし、後半39分にはMF水沼のクロスに頭から飛び込んで相手のオウンゴールを誘った。90分間フル出場して、「しっかり結果にこだわってやってきたい」と話すW杯アジア最終予選に向けても弾みのつく結果を得た。

◆前田が得点王になったら 日本人得点王は19年横浜FW仲川輝人(15点)以来。うち20得点以上は、17年川崎FのFW小林悠以来。さらに24歳での得点王となれば、02年磐田FW高原直泰(26点)と04年浦和FWエメルソン(27点)の23歳に次ぐ2番目の若さとなる。