帝京長岡が北越を1-0で破り、4連覇を決めた。前半19分、FW渡辺祐人(3年)が右足で先制となる決勝点を決めた。米バスケットボール、NBAのスタープレーヤー、レブロン・ジェームズ(36)に憧れるストライカーは2試合連続ゴール。2年連続全国4強の「緑の軍団」が、100回目を迎える全国選手権(12月28日開幕、首都圏)で県勢初の日本一を狙う。

貪欲にゴールに迫るストライカーが4大会連続9度目の全国出場に導いた。0-0の前半19分、ゴール正面に走り込んだ渡辺は右サイドを抜け出したMF佐々木奈琉(3年)のパスをフリーで受けると丁寧に右足を合わせた。ゴールを確認すると勢いよくピッチに滑り込み、ド派手にガッツポーズ。「自分は合わせただけ。FWとして得点で優勝に貢献できてうれしい」。

試合前、帝京長岡の校歌が流れる中、スタジアムの大型ビジョンには渡辺の満面の笑みが映し出された。「歌詞を忘れた」とおどけたが、気持ちは燃えたぎっていた。序盤からエンジン全開。得点以外にも体の強さを生かしたポストプレーでMF広井、MF岡村(ともに2年)の攻め上がりを引き出す。FWで先発の三宅凌太郎主将(3年)は「ゴリゴリとゴールに向かおうと祐人と話し合った。(2トップの)3年2人で前から勢いをつけよう、と。ゴールを取ってくれると確信していた」と相棒をたたえた。

ザ・ストライカー。憧れの選手はサッカーではなくバスケ選手、NBAのレブロン・ジェームズ。身体能力、スピード、俊敏性に魅了される。「得点で試合の流れや勝負を決めてしまうところが好き。マジでかっこいい」と笑顔を見せる。

東京都出身で帝京長岡入学も、右足首腓骨(ひこつ)骨折の手術や度重なるケガで、前回の選手権でメンバー入りも出場はなかった。「目標は日本一。レブロンのように、勝利につながるゴールを狙い続ける」と次のステージへ目を向けた。【小林忠】

◆帝京長岡・古沢徹監督(今大会5試合目で初の無失点)「ボールは支配されたがペナルティーエリアへ進入はさせなかった。ただ、このままでは日本一にはなれないので攻守の質をもっと上げたい」

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■北越、場慣れの差が出た

北越はボール支配率を上げ、サイド突破から同点、逆転を狙った。守ってはGK内田智也(2年)がファインセーブを連発。17本のシュートを浴びながらも最少の1失点でしのいだ。荒瀬陽介監督(32)は「序盤で相手の勢いに押されてしまった部分があった。場慣れしているか、していないかの差が出た。落ち着いてからはペースをつかめたので悔しい。また、ここ(決勝)に戻ってきます」。