無限の可能性を秘める高校年代屈指のボランチが、プロの舞台に飛び込む。J2FC町田ゼルビアは9日、U-18日本代表候補で青森山田MF宇野禅斗(3年)の来季加入内定を発表し、同日、青森市内の同校で入団会見を行った。今夏の全国高校総体優勝、プレミアリーグEASTで現在首位の原動力になっている「名門の心臓」は、数チームが獲得に動く中、同校出身56人目のJリーガーとして町田入り。24年パリオリンピック(五輪)出場を目指し、1年目から戦力になる覚悟だ。
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ゼントとゼルビアの「Z同盟」で新たな1歩を踏み出す。青森山田中入学当初からプロを夢見てきた宇野は、Jリーグ数クラブの練習に参加した上で進路を決断。10月中旬、町田の練習最終日にはランコ・ポポビッチ監督(54)から「来るでしょ?」と熱望されたという。「中盤の強度、チームの活気、監督の熱いところにすごくひかれました」と入団の理由を明かし、「町田の地に笑顔や元気を届けられるような選手になりたいです」と決意表明をした。
豊富な運動量でボールを奪う能力に秀でた中盤の守備職人。左右に展開する正確なロングパスも魅力のひとつだ。高校2年時から主力に定着し、準優勝した昨年度の全国選手権ではアンカーとして全5試合に先発。大会優秀選手にも輝いた。今夏の全国高校総体は全6試合に先発して優勝に貢献。首位を走るプレミアリーグEASTでも全12試合で先発。J1東京に来季加入内定のMF松木玖生(くりゅう)主将(3年)と高校年代最強のダブルボランチを形成する。
町田は今季のJ1昇格こそ逃したが、J2で現在5位と来季への礎を築いた。「プロ1年目からしっかり試合に出て頑張りたい」と入団早々からリーグ戦に絡んでいく。その上で「パリ五輪を目指しているので、日本代表に入るのが長期的な目標です」。さらにJ1湘南、浦和を経て海外で活躍する日本代表DF遠藤航(28=シュツットガルト)の名前を挙げ「自分もドイツでやりたいと思います」。将来的な海外挑戦を視野に入れる。
青森山田は全国高校総体、プレミアリーグ、全国選手権の3冠を掲げる。「高校サッカーはまだ2冠が残っているので、自分が中心にチーム一丸となり、それを成し遂げられるように頑張りたいです」。あらゆるタイトルを総なめにした「高校最強ボランチ」として、町田で堂々のプロデビューを飾る。【山田愛斗】
◆宇野禅斗(うの・ぜんと)2003年(平15)11月20日生まれ、福島市出身。兄の影響で小学1年からサッカーを始め、J3福島のスクール、同U-12、フォルテ福島FCを経て青森山田中、青森山田でプレー。参考にする選手はチェルシーのフランス代表MFエンゴロ・カンテ。176センチ、72キロ。利き足は右。家族は両親と兄2人。



