全国高校サッカー選手権で16強に終わった帝京長岡の新チームが新たな目標に向かい、スタートを切った。ピッチに積もった雪をかく作業から始まった8日は約4時間にわたり紅白戦を行い、100人を超す選手がトップチーム入りを懸けて“ガチンコ”バトルを繰り広げた。

得点者は跳び上がって喜び、失点したチームは本気で悔しがる。メンバー選考は横一線。1年時から主力を務めるU-17日本代表候補のMF広井蘭人(2年)にも定位置確保の約束はなく、3チームに振り分けられた選手たちは目をギラつかせながら1つ1つのプレーに魂を込めた。

選手権では2日の3回戦、桐光学園(神奈川)戦は前半に先制も、後半に追いつかれ、PK戦で敗れた。古沢徹監督(36)はチーム全体の足元の技術やパスワークのベースアップには手応えを示しながらも「抜ききれない、奪いきれない」といった部分を課題にあげ、「最終局面では『個』の力が重要。しばらくはそこの強化に時間を割きたい」と話した。新主将のDF桑原航太(2年)は「全国で勝つには足元のうまさだけでなく『強さ』が必要。そこを全員が練習から意識して戦える集団になる」と悲願の日本一に向けて気合を入れた。【小林忠】