12年ぶりの昇格を果たした京都サンガが、優勝候補の浦和レッズを相手に白星をつかんだ。FWピーター・ウタカ(38)が挙げた決勝点を最後まで守り抜いた。試合後、チームメイトと抱き合い喜びを分かち合ったウタカは「自分たちしっかり力をつけてきたと思ってましたので、いろんなこと見せるべきだと思っていました。自分たちはアドベンチャーを、これからしていきたい」

J1での勝利は10年12月4日のFC東京戦(西京極)以来。開幕戦では、09年3月8日に1-0で制したヴィッセル神戸戦(西京極)以来13年ぶりとなった。富士フイルム・スーパーカップを制した浦和は、開幕戦黒星スタートとなった。

球際の攻防も激しく、前半は一進一退。ともに速い好守の切り替えで攻め上がった。前半ロスタイムには中央で抜け出した京都FWウタカが1人でゴール前まで迫るも、浦和DF陣が素早く戻り危機をしのいだ。

最初に突破口を開いたのは京都だった。後半開始直後の4分、右のスローインからつなぎ、ペナルティーエリア内に侵入したMF川崎が、中央にいたFWウタカにパスを出し、フリーで右足を振り抜きゴール左隅に完璧なシュート。ベンチの曹貴裁監督はスタッフと抱き合い、喜びをあらわにした。

終盤は浦和が攻め込む時間が続き、何度も決定機を作ったが京都GK上福元の好セーブに阻まれ、ゴールネットを揺らすことができなかった。