ゴール裏のサポーターが何度も頭を抱えた。

ヴィッセル神戸は、圧倒的に攻め続けた。シュート16本は、4本だったジュビロ磐田の4倍。それなのに、ゴールできない。

チャンスはあった。後半31分には、MFアンドレス・イニエスタ(38)が強烈なミドルシュート。だがボールはわずかにゴールポスト右をすり抜けた。観客からはまたため息が漏れた。

0-0のスコアレスドロー。J1通算100試合出場の節目だったイニエスタは「勝つためにするべきことは全部やった。唯一ゴール前の命中率だけ足りなかったと思う。このやり方を信じて(続ければ)そのとき(勝利)は来ると思う」。その上で三木谷浩史会長(57)が23日にツイッターで発した「神戸のサッカースタイルは一致団結。」という言葉を受け、イニエスタは「一致団結して戦う姿勢を見せていく」と力を込めた。

クラブハウスを訪れて、選手を激励していた三木谷会長。この日はスタジアムで観戦したが、白星を見届けることはできなかった。チームは最下位のまま。第15節を終えた時点で勝ち点は8止まりと、厳しい状況が続く。【竹本穂乃加】