C大阪が敵地で2-1とG大阪を逆転で下し、大阪ダービーのJ1リーグ戦は3連勝&7戦不敗(5勝2分け)とした。年間2度の対戦を全勝するシーズンダブルは実に23年ぶり。1点を追う後半にFW山田寛人(22)が同点弾を、終了間際にはFWジェアン・パトリッキ(25)が劇的勝ち越し弾を決めた。ルヴァン杯を含めた大阪ダービーは、最近11試合で7勝3分け1敗と圧倒的数字だ。

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C大阪小菊監督は「これから語り継がれる、歴史的な勝利になった」と興奮した表情で振り返った。

1点を先制されたが「引き分けなど考えなかった。ダービーは勝つか負けるか。いや、勝つしかなかった」と、主将マークを巻いたDF西尾。後半7分に山田の今季4点目で同点にし、終了間際にはDF舩木を起点にカウンターを発動させ、パトリッキが右足で豪快なミドル弾を打ち込んだ。ブラジル人FWは「自分の歴史でも一番素晴らしいゴール」と胸を張った。

昨季12位で派手な補強もなかったC大阪は今季、開幕から勝ち点を伸ばせずにいた。だが前回5月の大阪ダービーで3-1で逆転勝利すると、以降は公式戦10勝3分け1敗の快進撃。天皇杯、ルヴァン杯ともに8強に進み、この勝利でリーグ戦も暫定5位に浮上した。規律ある連動した攻守と逆境を跳ね返す精神力。MF乾が途中退団しても、司令塔MF清武が故障離脱しても屋台骨は揺るがない。

小菊監督は「個人的にもG大阪の背中を追いかけてきた。(今度は)クラブ全体で追い越せるように頑張りたい」とさらなる飛躍を誓った。【横田和幸】