コンサドーレ札幌はジュビロ磐田を4-0で退け、今季初の2連勝を挙げた。

前半10分、DF福森晃斗(29)がFKで直接ゴールを決めて先制。2シーズンぶりのFK弾でチームを活気づけ、大勝に結びつけた。完封勝利は10試合ぶり。順位は1つ上げて11位になり、J2入れ替え戦圏16位との勝ち点差は6に広がり、残留に向けて貴重な白星をつかんだ。

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福森の左足がきれいなカーブを描いた。ペナルティーエリア手前右からのFK。落ち着いて振り抜くと、壁を越えたボールはゴールへ鋭く突き刺さった。GKにとってはノーチャンスの1発で先制点をもたらすと、ベンチのペトロビッチ監督(64)のもとへ駆け寄り、喜びを分かち合った。「蹴るポイント、スピード、落ちる角度、全部完璧だったと思う」と納得のゴールだった。

試合前練習から予感があった。キックの感覚が良く同じ位置からも決めていた。「あ、入るな」。その感触どおりに決められた。21年4月以来の今季初得点。直接FKでの得点は20年11月までさかのぼる。当時は2試合連続で記録。「久しぶりに決められた。自分の中のモヤモヤが取れた」とほっとした表情だった。

18年の現指揮官就任当時から不動の左CBだった。だが今季は途中出場も増えた。「悔しかった。プロは試合に出て活躍して周りを喜ばせるのが仕事」。それでもベンチから仲間へ声を掛け一緒に戦った。試合翌日の練習ではリカバリー組に入らず、志願して練習組で体を動かすこともある。8月に加入したFWキムの練習初日に率先して話しかけ、後日焼き肉に連れて行く気づかいを見せたのも福森だった。

開幕から28試合目、やっと連勝を達成した。「最後はみなさんと笑って喜んで終えられるように」。残り6試合。残留確定までは油断はできないが、背番号5にとっては、自信と希望を取り戻した試合となった。【保坂果那】

▽連勝したペトロビッチ監督 これだけいいゲームができると思っていなかった。サポーターが素晴らしい雰囲気をつくってくれたのが、素晴らしい結果につながった。

▽前半21分、今季加入した札幌でリーグ初得点を挙げたFWシャビエル 非常にうれしかった。きれいな形で最終的にゴールに結び付いた。拓(金子)からの決めるだけのボールだったので。

▽相手退場により数的優位の後半45分、3点目を追加したMF高嶺 本当は中へのパスだったんだけど、相手に当たって入ってくれて良かったです。残りの試合全部勝つ気持ちで、サポーターも一緒に戦って欲しい。

▽左太もも裏痛から2試合ぶりに復帰し、後半ロスタイム6分、今季初得点を決めたFW小柏 初ゴールがうれしかった。もっともっと得点を取っていきたい。

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