歴史的な天皇杯制覇を成し遂げたJ2ヴァンフォーレ甲府は17日、同市内で軽めの調整を行った。

PK戦までもつれ込んだサンフレッチェ広島との激闘から一夜明け、先制点を決めたFW三平(みつひら)和司(34)がチームのムードメーカーらしく“三平節”で揺れる思い? を明かした。

アフロヘアのような独特の髪形で注目を集め、一気に時の人になった。大反響に「うれしいんですけど、その半面、この髪形から変えられなくなったのはしんどい。年内でやめようと思っていたので…」と複雑な心境を吐露した。

現在の髪形を公式戦でお披露目したのが7月2日のV・ファーレン長崎戦だった。最初はゆるくパーマをかけただけだったというが、若手から「パーマかけたんですね」と言われ、思わず「まあ、アフロ目指してるからな」と返し、後戻りできなくなったという。「人生、1度きりだし、1度ぐらいやってみるか」と美容室でオーダーした。“初戦”の長崎戦は開始12分で負傷交代。不安がよぎったが、復帰後は3戦連続得点を含む5得点。天皇杯決勝の大舞台でも決めた。

縁起がいいが、妻から「その髪形では、息子(4歳)の幼稚園のお迎えに行かせられない」と言われ、揺れている。「厳しい判断をしないといけない」と苦笑し「来季はサラサラヘアです」と口にした。歴史的な優勝で「大きい星が(胸に)つくんじゃないですか。このチームでできたことがうれしい」。来季の戦いとともに、来季の三平の髪形からも目が離せなくなってきた。【岩田千代巳】