来季のJ3降格が決まった、いわてグルージャ盛岡は25日、監督を務めていた秋田豊氏(52)がクラブを運営する株式会社いわてアスリートクラブの代表取締役オーナー兼代表取締役社長に就任したことを発表した。

株式譲渡も行われ、いわてアスリートクラブの親会社であるNOVAホールディングスが保有する全体の51・4%の株式の一部が秋田氏に譲渡された。個人で33・4%を保有する。

秋田氏は20年に監督に就任。21年シーズンは3位でクラブを史上初のJ2昇格に導いた。今季は最下位となり、J3降格が決まっていた。

監督退任は16日に発表され、そこから10日あまりで社長就任という流れ。Jリーグによると、前年まで監督を務めた人物が社長になるのは初めての例だという。

秋田氏は日本代表としてW杯で98年フランス大会、02年日韓大会でメンバー入り。W杯に出場経験のある人物がJクラブの社長になるのはセレッソ大阪の森島寛晃氏以来、2人目となる。

秋田氏のコメントは以下の通り。

「まずは、良い時も悪い時も支えてくれたサポーターの皆様、スポンサーの皆様、そして、クラブ関係者の皆様、本当にありがとうございました。

このたび、監督を退任することとなりました。

私にとってこの3年間は、充実した時間を過ごさせていただきました。岩手に来て色々な思いを感じ、自分自身としても成長できました。

最初は200名しかいなかったスタジアムが、最終的には3000名以上の方々が集まり、グルージャが岩手の皆様に認知され、応援していただいたことを肌で感じ取ることができ、非常に嬉しく思います。

そしてクラブとしても、まとまりがあったからこそ、J2昇格が叶ったと思っています。

しかしながら今年は結果を出すことができず、皆様に対し大変申し訳なく感じています。

そんな中でも、選手たちは精一杯自分の力を出そうと努力してくれたこと、最後まで諦めずにベストを尽くしてくれたことに、本当に感謝しています。

改めて、ファン、サポーター、そしてスポンサーの皆様、クラブ関係者の皆様、本当にありがとうございました。

残り1試合、最後まで戦い抜きますので、応援よろしくお願いします」