アジジ作戦ならぬ、ゴメス作戦発動? J1に6季ぶりに挑むアルビレックス新潟は今日18日、敵地でセレッソ大阪との開幕戦に臨む。17日は福島・Jヴィレッジで最終調整を行った。ピッチでは厳しい表情を見せたDF堀米悠斗主将(28)だったが、会見にはスタッフの押す台車に乗せられて登場するなどリラックスした表情で準備を終えた。何が起きてもぶれない覚悟と道を開くための信念を持って臨む今シーズン。17年12月2日C大阪戦(1-0)を最後に止まっているJ1での時計の針が、再び動き出す。

緊張のある中で行われた前日練習を終えると、堀米はリラックスした表情で会見に姿を現した。98年のフランスワールドカップ(W杯)出場権が懸かった日本対イランの大一番前に、敵エースFWアジジが日本を惑わせた「車いす作戦」ではなく、スタッフの押す台車に乗せられて報道陣の前に登場。アジジは憔悴(しょうすい)した姿で右膝に包帯を巻いてケガを装ったが、堀米は笑顔でコンディション万全を強調し「いい準備はできた。自分たちへの期待は大きい。すごくいい精神状態」とうなずいた。

昨季はJ2のベストイレブンを受賞した。総プレー数はリーグ1位の3653回。左サイドで小まめに立ち位置を変えながらビルドアップに参加した。総パス数はチーム最多の2936本でクロス数、タックル数も高数値を残した。こぼれ球奪取数もチーム最多148回と、どちらに転がるか分からないようなボールに素早く反応し、攻撃につなげた。新潟の攻守を支えるキーマンは「J1でも恐れずにプレーする。ラストパスの質、アシスト、ゴールと結果を残していきたい」と気合十分だ。

札幌から17年に加入したが、チームはJ2降格。そこからの5年間、新潟ではJ2通算142試合に出場した。ここからのキャリアではJ1出場数を重ねていく。今季開幕戦を戦うC大阪はくしくも前回J1の最終戦で戦い、白星を奪った相手。特別意識はないが「昨季、上位で終え、カップ戦でもいい成績を残している相手。そういうチームを初戦でたたければ勢いに乗れると思う。勝ち点3を奪う」。J2で磨き上げた攻撃スタイルと、伝統である勝利への執念を融合させたシン・新潟のJ1に衝撃を与える戦いが始まる。【小林忠】

◆アジジ作戦 日本がワールドカップ初出場を懸けて戦った97年11月、アジア第3代表を決める日本対イラン戦で、イランのエースFWアジジが試合前日にメディアの前に車いすで現れたにもかかわらず、試合ではスタメンに名を連ねた情報戦。アジジは1得点を挙げたが、試合は日本が3-2で勝利した。