待望の1勝をつかんだぞ! いわきFCが徳島ヴォルティスに競り勝ち、J2では3度目の挑戦で「ホーム初勝利」を決めた。勝利の立役者はFW谷村海那(25)。0-0で迎えた後半26分、右CKの流れから最後は右足で押し込んだ。チームは前節12日のアウェー仙台戦から2試合連続の1-0完封。開幕3戦は1分け2敗のスタートも、今季初の2連勝と波に乗ってきた。

ストライカー谷村が歓喜の雄たけびを上げた。後半26分だ。右CKの流れからゴール中央へと折り返してきたパスを狙い澄ました。右足できっちりアジャスト。ボールはゴールネットに向かって一直線。0-0の均衡を破る先制弾は決勝点となり、今季初参入のJ2でホーム初勝利を呼び込み、「ただただ、うれしい」と喜びをかみしめた。

失敗は繰り返さない-。5日山口とのホーム戦。先発出場を果たすも、何度も決定機を逃した。結果、チームは0-1の完封負け。「自分が(ゴールを)決めていれば…」。試合後、敗戦の責任を一身に背負い込み、悔しさを募らせた。「ホーム戦で結果を出せていなかった。サポーターの前で結果を残せて良かったです」。雪辱を果たす1発でもあった。これでリーグトップタイの3ゴール目。普段のシュート練習では、「枠内に入れることだけを意識しながらやっている」。シンプルな思考が結果につながった。

さらなる高みを目指す。前節12日のアウェー仙台戦から2戦連続で過去にJ1経験のあるクラブから勝ち点「3」を手にした。それでも、「誰ひとり満足している選手はいない」と言う。あくまでも「J2優勝」への通過点として捉える。次節は26日、現在首位を走る町田をホームに迎える。「(町田)ゼルビアさんは上位を争ってくるチームだと思う。そこに勝てれば、自分たちが勢いに乗れると思う」。今季初の3連勝を目指し、さらに弾みをつける。【佐藤究】