新潟・北越高サッカー部OBで、JFL高知ユナイテッドでプレーするFW小林心(22=流通経大)が自慢のスピードと決定力を武器にJリーガーを目指す。
高知県代表として出場する天皇杯ではJ1のG大阪との2回戦(7日、2-1)で技ありの先制点を奪い、大番狂わせの立役者となった。大卒1年目の今季は選手とホームセンター勤務を兼務する厳しい環境に身を置くが、チームを天皇杯での快進撃、そしてJ3昇格へゴールに迫る。
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J1クラブから奪ったゴールをヒントに、得点パターンを増やす。小林はスピードを生かしたドリブルからのシュート練習に取り組む。流通経大時代から続ける筋トレと、「アスリートフードマイスター」の資格を持つ寮母の食事管理の合わせ技で体脂肪率は6・7%。生まれ持った才能と努力、鍛え上げた肉体でゴールハンターとしての力を発揮する。「動きだしやマークの外し方などはJ1相手でもやれる手応えはつかんだ。もっとギアを上げる」。
7日のG大阪との天皇杯2回戦は1トップの位置で先発出場。前半4分、右後方からのパスを右足ダイレクトでうまく合わせ、コントロールショットをゴール右隅に沈めた。点取り屋の本能が凝縮された技あり弾には、小中高の新潟県選抜でともにプレーしたベルギー1部クラブ・ブリュージュMF本間至恩(22)から祝福のメッセージが届いた。「至恩は海外で頑張っている。自分ももっとやらないと」と親友からのエールも力に変える。
大学4年の昨年7月にJクラブへの練習参加が決まっていたが直前に負傷。チャンスを生かせなかったが、同11月末に高知の練習に招かれ、アマチュア契約で加入した。「好きなことに打ち込めるチャンスを頂けた。ここからはい上がる」。平日午前の練習後、週3~4回ホームセンターに勤務する。完全オフは週1回程度と体はきついが、夢は諦めない。「J1で点を取れる選手、W杯に出場するような選手になりたい」。チームのJ3昇格はもちろん、個人としてのステップアップ、日本を代表するJリーガーになることが目標だ。
今季のJFLで高知は3勝3分け4敗で15チーム中12位と苦戦するが、快進撃を続ける天皇杯は7月12日にJ1横浜FC-J3岩手の勝者とホームで3回戦を戦う。「どちらも格上だが楽しみ。ゴールで勝利に貢献する」。Jクラブから連続ゴールを奪い、自らの存在価値を示す。【小林忠】
◆小林心(こばやし・こころ)2000年(平12)9月29日生まれ、新潟市東区出身。5歳でサッカーを始め、下山小、下山中ではグランセナFCに所属。北越高では1年時から主力でプレーし、3年時にプリンスリーグ北信越得点王。高1、2年時に新潟選抜で「国際ユースin新潟」に出場。流通経大では3年冬からトップチーム入り。JFL高知で今季公式戦3得点。177センチ、73キロ。利き足は右。
◆高知ユナイテッドSC 高知県初のJリーグ入りを目指して16年に誕生したクラブ。JFLは今季4年目。アマチュア主体のチームでプロ契約は5人のみ。天皇杯には8大会連続出場。昨年度までJ1クラブに2度挑戦。21年度は徳島(現J2)に1-2、22年度は京都に1-3といずれも接戦ではね返されていた。



