川崎フロンターレFW小林悠(36)が京都サンガF.C.戦で、オリベイレンセFWカズ(三浦知良=56)に並ぶJ1通算139得点目を奪った。

9月29日のアルビレックス新潟戦以来の先発。1-3の前半ロスタイム5分、コーナーキックの流れで右サイドを突破したFW宮代大聖(23)のクロスを、絶妙なポジショニングから頭で決め、同じ背番号11の偉大な先輩に並んだ。

「大聖が本当にうまくかわして、クロスをいれてくれたんで、自分はフリーでしたし、そんなに難しいシュートではなかった」

得点を重ねる原動力は貪欲さだ。偉大な記録に並んだ喜びよりも、もう1点取れなかった悔しさが勝る。「後半チャンスありましたし、決めたかったですね。ほんとに悔しさがすごくあります」と唇をかんだ。

フル出場は、5月28日の柏レイソル戦以来今季2度目。ベテランになり、出場機会が限られてきたが、長い時間プレーする喜びを改めて実感した。「こんなこと言ったらあれですけど、やっぱ楽しいなって思っちゃって。試合中、やっぱ長く出られるって楽しいなっていう感覚がずっとあって」と少年のような笑顔。そして「だからこそ、やっぱりもう1点すごくほしかったですし、最後までいたいなっていう気持ちはすごいあったんで。鬼(木達監督)さんも自分を信じて最後まで出してくれたんで、もう1点結果で応えたかったし、そういうのも含めて、いろんな悔しさがまた今ある感じです」と続けた。

10年に拓大から川崎Fに入団すると、2年目の11年に初の2桁となる12点を記録。主将として初優勝した17年には23点で得点王、MVPに輝いた。プロ14年目。通算363試合で139得点を積み重ねた。

「本当に自分だけの力じゃなかったし、ケガも多かったし、たくさんトレーナーだったり、いろんな人の支えがあってやってこられた。あとはパス出してくれる選手も、周りの味方、チームメートだったり、周りに感謝しかないですね」

幼い頃、カズに憧れた。この日もリードしていたら、「カズダンス」を披露するつもりだったが、ビハインドだったため、セレブレーションはなし。「超えたときにやれればなと」。リーグ戦残り2試合で、頼れるエースが「カズ超え」を目指す。【佐藤成】