ヴィッセル神戸FW大迫勇也(33)が、初めての得点王に輝いた。前節初優勝を決めて臨んだアウェーG大阪戦にフル出場。得点はなかったが、1-0の勝利に貢献した。今季は全34試合に出場して自己新の22得点。京都戦で1得点を決めて22ゴールとした横浜FWアンデルソン・ロペス(30)とタイトルを分け合った。MVP級の半端ない活躍を見せて、仲間たちに感謝した。

後半ロスタイム、相手GKが攻め上がってゴールがガラ空き。大迫は、絶好機でボールを受けた。劇的決勝弾を決めた11月12日浦和戦と似た状況、あとはシュートを打つだけ-。その直後に、終了の笛が鳴った。

大迫は「まだ時間が回っていないと思っていたので(笛が)早いかなと感じました」。最後に打たせてもらえなかったことを悔やんだが、この瞬間に自身初のJ1得点王が決定した。

「試合が終わって得点王だったらラッキーかなという感じだったので、欲を出さずに、まずは勝つことでした」

その言葉通り、最終節もチームファーストで戦った。前半24分、ピッチ中央でDFを背負いながらも巧みなターンで入れ替わり、左サイドを走るMFのJパトリッキにスルーパス。ゴール前でなくても、半端ないプレーでけん引。FW武藤やMF山口が自身に決めさせようとしていることを喜びながらも「無理に打つことはまずしないし、チームメートにチャンスがあれば渡すつもりだった」とブレなかった。この日1得点した横浜FWのAロペスに22得点に並ばれたが、堂々の個人タイトル獲得だ。

33歳のエースは、途中離脱が心配されながらも、全34試合に出場。チーム関係者は「元々備わっている強さはあるが、身体に向き合ってしっかりケアをしている。筋肉の柔軟性もすごくある」と証言。生まれ持った身体とプロ意識の強さ。大迫は初の得点王に「遅かったかな」と口にしたが、体を知り尽くしたことが円熟のプレーにつながった。

「自分がやったことには誇りを感じる。でもまだまだ成長できるなって感じたし、ここで満足せずやっていきたい」。貪欲さも半端ない神戸のエースは、早くも来季を見据え、さらなる進化を誓った。【永田淳】