またしても昌平(埼玉)のゴールデンルーキーMF長(おさ)璃喜(1年)がが勝利を呼び込んだ。後半31分から交代出場。1-2で迎えた後半38分、兄の準喜(3年)が果敢なドリブル突破で何度もチャンスメークをしたことでゴール前の混戦状態を作り出すと、最後は兄が頭で落としたボールを、璃喜が右足を振り抜き、値千金の同点弾を決めてPK戦に持ち込んだ。 米子北(鳥取)との2回戦でも後半31分から途中出場し、同ロスタイムに同点ヘディング弾。PK戦勝利を導いた一発などに続く、3戦連発となった。璃喜は「めっちゃうれしかったです。実力というか、運を感じます」と笑顔。兄からは「ありがとう」と声をかけられたという。「小さいころからお兄ちゃんの背中を追ってやってきた。今年しかお兄ちゃんと被らないので、できるだけ長く一緒にやりたいです」。兄を、チームを救った。

PK戦では米子北戦でPKを外した準喜が最初のキッカーを務め、ゴール中央へ決めて流れを作ると、全員成功。GK佐々木智太郎(2年)が相手4本目をストップ。米子北戦に続く堅守で勝利をもぎ取り、過去最高に並ぶ8強に到達した。【濱本神威】

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