宮崎市で第3次キャンプ中のベガルタ仙台がミニゲーム中心の練習を実施。給水時に選手間でコミュニケーションを取り合うなど、連携の強化を図っている。第1次沖縄・糸満キャンプから合流したFWエロン(25=ヴィラノヴァFC)が、順調にチームに溶け込んでいる。ブラジル4部得点王に輝いたFWが、レギュラー争いで1歩リード。「J1昇格」の使者となる。

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エロンは「J1昇格を成し遂げるためにもまずはお互いを知り、基板をつくりたい」という目標を掲げキャンプイン。初の国外チームへの挑戦となったが、すでにチーム内に溶け込み、積極的にコミュニケーションを図っている。現在のコンディションを問われたエロンは「99%」と即答。食事やハードワークのおかげもあり、自分が表現したいことをしっかり体現できているという。さらに、第1次キャンプの体力強化に重点を置いたトレーニングが実を結び、フィジカル面の向上も実感。すでに最終クールも2週目に突入。25日大分との開幕戦まで1週間あまり。実戦を想定したミニゲームでは前線で存在感を発揮し、開幕スタメンにも期待が高まっている。「FWとして得点を挙げるのが仕事。あえて目標は決めず、ゴールを量産するミッションに挑みます」と意気込んだ。

エロンはこれまで母国ブラジルでプレー。23年シーズンはブラジル4部リーグで22試合14得点で得点王に輝いた。U17ブラジル代表も経験。仙台は昨季、11戦未勝利もあり16位に沈んだ。森山佳郎監督(56)を指揮官に迎え、巻き返しを図李、J1復帰に燃えるチームの熱意がエロンを突き動かしている。「J1昇格という明確な目標を掲げている魅力的なチームに携わりたかった」と加入の理由を語った。

エロンは昨年末に結婚。家族と迎えるシーズンにより気合が入る。「妻にはとても助けられているし(妻は)ともに戦う仲間の1人。自分たちが良いシーズンを過ごすことが1番なので、そこはぶれずにやっていきたい」と気を引き締めた。「J1昇格」請負人として仙台へ加入したエロンの熱い覚悟がチームを勝利へと導く。