常葉大橘が1-0で藤枝順心を下し、2年連続で頂点に立った。後半30分にMF小島あのん(3年)が2戦連発の今大会2点目となる直接FKを決め、決勝点。6月の県総体に続く今季2つ目の県タイトルをもたらした。藤枝順心はゴール前の精度を欠き、無得点で敗戦。2年ぶりの優勝を逃した。決勝を戦った両校が、12月29日に開幕する全国大会(兵庫)に出場する。
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常葉大橘が県女王の座を守った。1-0で突入した後半追加タイムも危なげなく時計の針を進め、試合終了の笛が鳴り響いた。前回大会に続いて藤枝順心を退け、2連覇を達成。選手たちの表情に満面の笑みが広がった。落合史裕監督(35)も「粘り強さや集中を切らさない、うちの良さが出せた」とうなずいた。
小島が主役を張った。0-0の後半30分、中央で獲得したFK。右足で直接狙った。放たれたボールはきれいな弧を描きながら、6枚の壁を越えてゴール右隅へ。GKに触られながらもネットを揺らした。「感触も良くて『きた!』と思った。めちゃくちゃうれしかった」。毎日の自主練で磨いた“飛び道具”でもたらした先制点は、値千金の決勝点に。歓喜の中心で優勝トロフィーを掲げた。
スペイン2部のエウロパ入りが決まっている小島。今月11日に渡欧を控え、選手権の出場はこの日が最後だった。DF望月寧々主将(3年)は「全員が気持ちをよく送り出したいという思いだった」。終始押し込まれる展開も粘り、一丸で勝機をつないだ。小島も「みんなが『あのんのためにも』と言ってくれていた。自分もそれに応えたかった。勝てて良かった」。仲間の思いも乗せた一撃で“有終の美”を飾った。
昨年も静岡1位で全国に乗り込んだ同校。しかし、まさかの初戦敗退に終わった。当時の主力が多く残る現在のチームは、今夏の全国総体で準優勝の快進撃を見せるなど成長を続けてきた。リベンジを期す冬の大舞台は来月29日に開幕。小島が「みんななら絶対勝てる。自分も、将来なでしこに入れるように頑張っていきたい」と言えば、望月も「去年は不完全燃焼。絶対に同じことを繰り返さないように、目の前の試合にこだわって勝ちにいきたいと思う」と力強く結んだ。
それぞれの場所で、さらなる高みを目指す挑戦は続く。【前田和哉】



