3月30日の大宮戦でPKを外した清水の新外国人FWマルコス・アウレリオ(24)はこの日、人生初のPK失敗にもめげず、浦和戦(2日、日本平)での来日初ゴールを目指して意欲的に練習に取り組んだ。

 PK失敗の悪夢から一夜明けたこの日、アウレリオから落胆の色は消えていた。練習では時折笑顔を見せ、8対8のミニゲームでは積極的にシュートを放った。練習を終えたアウレリオは「前向きに考えて、練習を積み重ねていきたい」と親指を立ててほほえんだ。

 後半43分から途中出場した大宮戦では、終了間際に倒されて得たPKを自ら蹴り、外した。勝ち点3を逃したうえ、自信があったPKを公式戦で人生で初めて失敗し、大きなショックを受けた。「複雑な気持ちになる。悔しい」。試合後、そんなアウレリオの耳に届いたのが、サポーターからの「アウレリオ」コールだった。「PKを外して下向きになるところで応援してくれて、逆に切り替えようという気持ちになった」。

 PKこそ外したものの、体の切れは戻ってきている。長谷川監督は「PKをもらったシーンも、だいぶ動きが良くなっている」と、復調気配を感じている。2日に対戦する浦和について、アウレリオは「日本を代表するチームとの対戦で、出ることがあればできることをしたい」と力強く話した。「ホームだし、サポーターの声援を受けながらやるのはプラス。ゴールを決められればね」。待望の来日初ゴールへ-。今度こそサッカーの神様を振り向かせてみせる。【浜本卓也】