右ふくらはぎ肉離れで、リハビリ中のJ1磐田GK川口能活(33)が2日、歩行を開始した。先月24日に、日本代表バーレーン遠征中に負傷し、全治3週間から4週間の診断を受けていた。帰国当初は患部をギプスで固定し、痛々しい松葉づえ姿を見せていたが、磐田市内の練習場で約5分間ウオーキングを行った。開幕戦(3月7日もしくは8日)での出場は微妙だが、順調な回復ぶりを見せた。

 川口が誰もいなくなった練習場で、ひとり歩行練習を行った。ピッチの感触を確かめるように、ゆっくりと歩を進めた。バーレーン遠征中の1月24日に負傷し、全治3週間から4週間の診断を受けた。前日1日に固定していたギプスと松葉づえを卒業し、独り立ちしていた。川口は「歩くというレベルではないが、先週末に比べればだいぶよくなっている」。わずかだが順調に回復し、復帰への第一歩をしるした。

 初期治療が功を奏した。負傷後、必要不可欠とされる患部の圧迫と冷却を同時に行える精密機器で、一晩中行った。海外という不慣れな環境ながら、迅速に対応し被害を最小限に抑え、大事には至らずに済んだ。守護神の離脱を心配していた柳下監督も「回復が早いにこしたことはない」と喜んだ。

 だが、開幕戦に向け川口に焦りはない。「まだシーズンがスタートしていない。これがリーグの佳境だったら焦りはあるかもしれないが、この時期でよかったと思う」と前向き。医師の診断通り回復すれば、ギリギリ開幕戦に間に合わすことは可能だが、シーズンはまだ長い。100%の力を出し切るため、まずは完治を目指す。【栗田成芳】