J2札幌のMFハファエル(24)が、13日のアウェー甲府戦(小瀬)で初めて先発出場することが濃厚となった。チームは11日、札幌・宮の沢で戦術練習を行い、石崎監督はハファエルをトップ下に置いた4-4-1-1のシステムをテスト。合流初戦となった8月2日のC大阪戦から9戦目にして、背番号10がレギュラー獲得のチャンスをつかんだ。

 ここ4戦2発と好調なハファエルの攻撃力を最優先する。石崎監督は「(ハファエルは)うまくはまれば、いい崩しにつながる」と言う。DFの連動面の問題から途中出場が続いていたが、甲府はリーグ2位の失点33と堅守を誇るだけに、助っ人の打開力を攻撃の新アクセントとしてスタートから抜てきする方向だ。

 前節愛媛戦では自らのゴールを含め2点に絡んだ。「先発ならチャンスも増える。勝利に最も大事なゴールを意識したプレーをしたい」。1トップのキリノとの連係も高まっており、札幌での2得点は、いずれもキリノのアシスト。この日の戦術練習でもキリノとのショートパスを生かした中央からの切り崩しを確認した。同い年で話も合い、プライベートではキリノの自宅でともに夕食をとるなど、コミュニケーションを高めている。

 MF西も「前へ進む力は見習う部分がある」と、周囲の信頼度も上がっている。ラーメン好きの背番号10を軸に、4位と好位置につける堅い甲府守備網を混乱に陥れる。【永野高輔】