日本協会の大仁邦弥副会長(67)が、来月から会長に昇格することが17日、濃厚となった。小倉純二現会長(73)が来月で任期満了に伴う定年を迎えることから、日本協会はこの日、東京・文京区のJFAハウスで「第1回次期役員候補推薦委員会」(小倉委員長)を開いた。

 現理事24人が、すでに9日までに次期役員を無記名投票している。推薦委員会では、その開票結果を基に、次期会長の人選が話し合われた。日本協会関係者は「次期会長候補として以前から大仁副会長、田嶋副会長の2人の名前が挙がっていた」と話していたが、この日の会議では大仁氏を推薦する声が大半を占めたという。

 大仁氏は現役時代、三菱重工で右サイドバックとしてプレーし、日本代表として44試合に出場している。日本代表コーチをへて、日本協会では女子委員長、強化委員長、技術委員長などを務め、02年W杯日韓大会時は強化推進本部副本部長として、日本の16強入りを支えた。現在は、フットサル連盟会長も兼任し、今年初めにJ2横浜FCのFW三浦知良(カズ)を日本フットサルリーグ(Fリーグ)に参戦させるなど、サッカー界発展に貢献してきた。

 来月第3週までに第2回推薦委員会が開かれ、次期会長、副会長、専務理事予定者の案をまとめ、同24日にJFAハウスで開かれる各都道府県代表で構成される評議員会に提案する。承認を得た上で、さらに同日行われる新理事会の決議によって最終決定される運びで、大仁氏は第13代会長となる。

 ◆大仁邦弥(だいに・くにや)1944年(昭19)10月12日、兵庫県生まれ。神戸高-慶大をへて70年三菱重工に入社し、78年引退。指導者として日本代表コーチや三菱重工監督を務める。日本協会では、常務理事、Jヴィレッジ副社長などを歴任し、現在副会長。