全国高校サッカー選手権、優勝の鍵を握るのは鈴木だ!

 決勝は今日12日、埼玉スタジアム2002で行われる。初めて決勝に進出する前橋育英(群馬)の主将MF鈴木徳真(3年)と、前回準優勝の星稜(石川)の主将DF鈴木大誠(3年)は、そろって今年4月から筑波大に進学する。高校生活最後の試合で、初優勝をかけて将来のチームメートと戦う。両校は11日、各地で最終調整を行った。

 決勝は、両校の主将を務める「鈴木」対決となる。前橋育英のU-19(19歳以下)日本代表MF鈴木徳真は、星稜のDF鈴木大誠について「体を張ってくるし、最後まで粘ってくる。ヘディングも能力がある」。大誠は、徳真について「うまいのひと言。何でもできる」と印象を明かした。昨年11月、筑波大の入試を受けた際、紅白戦でチームメートとして大学生チームと対戦した。徳真がボランチ、大誠はセンターバックでプレー。パス交換も行い、徳真は「一緒にプレーしやすかった」と振り返った。

 今日の敵は、明日の友!?

 2人とも筑波大に合格し、今年4月からはチームメートになる。しかし高校生活最後の試合となる決勝で、対戦する。前橋育英は、星稜のサイドからの攻撃を意識した守備を確認。昨年の全国高校総体準々決勝で対戦し2-1で勝利しているが、慢心はない。徳真は「相手は去年の準優勝校で、(決勝に)慣れている。自分たちはチャレンジャーとして、構えるよりも全身で戦う」と話した。

 お互い初優勝をかけて、対戦する。大誠は「いいゲームがしたい。大学のことは、選手権が終わってから考える」。徳真も「まずは戦う相手。しっかり気持ちを持って戦う」と闘志を燃やす。どちらの手で、優勝旗が掲げられるか。【保坂恭子】