ワールドカップ(W杯)カタール大会に臨む日本代表でW杯初出場は19人。実は、もう1人“初出場”の人がいる。日本代表戦でスタジアムMCを務める関野浩之さん(60)だ。
今回、W杯の日本戦「日本代表MC」として試合を盛り上げることが決まった。
「チケットが送られてきたのは本当に数日前です(笑い)。空港について盛り上がってるなと思いました」
初めて担当したのは、97年の日韓共催記念試合。今年まで22年間、なんと全試合に“出場”してきた。「のどが強いんです。全体的に強いんですけどハートは弱くて(笑い)」これまでは日本で行われる試合だけ。今回のW杯ではスタジアムで選手の名前を母国語で呼び上げることになり、関野さんにも声が掛かった。
「26年やって1回もなかったので、ないだろうなと思っていました。本当にうれしくて、頼むから決まってくれと思っていました」。02年日韓大会では2会場を担当したが、海外で行われるW杯は見に行ったこともなかった。喜びもひとしおだ。
印象に残る試合は、97年にブラジル出身の呂比須ワグナーが日本国籍を取得し、日本代表として初出場した試合。「サポーターのワーという期待感と代表を応援するみんなの喜び、声援が全部伝わってきました」。
日本が初めてホームでW杯出場を決めた13年のオーストラリア戦など、これまで日本の戦いを声で彩ってきた。「期待はやっぱりベスト8。スタジアムMCをやっている間に新しい景色を見てみたいです」。
関野さんが選手の名前を呼ぶ声を、W杯準々決勝の舞台でも聞いてみたい。【磯綾乃】


