日本代表MF田中碧(24=デュッセルドルフ)が、スペイン戦で先発出場する可能性が出てきた。27日のコスタリカ戦で右膝を痛めたMF遠藤航(29=シュツットガルト)が、28日の練習を欠席。不動のボランチのスペイン戦欠場が濃厚になり、田中に初戦ドイツ戦の先発以来の出番が訪れるかもしれない。

「スペインはボールを握るチームなので、いかに奪う局面を増やすか。(27日の試合で)ドイツでもあれくらい、スペインにはブロックを引かなくちゃいけなかった。自分たちは勝たなければいけないので、走りきる気持ちとかも、非常に重要になる」

28日の練習では、控え組の中で実戦的な動きを確認した。

U24代表で臨んだ昨夏の東京五輪組が口をそろえる、スペインへのリベンジの思い。準決勝で先発した田中は延長後半終了間際まで出場し、0-1の惜敗を体で受け止めた。

「五輪の二の舞いにはなりたくない」。受け身に立った120分間を反省しつつ、勝てば1次リーグ突破という舞台設定に、「僕はわくわくしている。最高のシチュエーション」と胸を躍らせる。ボランチを託されれば、川崎フロンターレ時代にともにプレーしたMF守田と共闘する可能性もある。森保ジャパンで培った国際Aマッチ16試合2得点の経験を、10年W杯王者にぶつけたい。

〇…遠藤の穴を埋めるボランチにはMF鎌田も挙がる。ドイツ戦でも「一人二役」を遂行。4バックではトップ下、3バックに移行した際にはボランチでもプレーした。ここまで2戦連続フル出場中と消耗は否めないが、「(ボランチは)クラブ(Eフランクフルト)でもやっているから慣れている」と自信はある。昨季欧州リーグで優勝を成し遂げたときも、決勝のバルセロナ戦はボランチで勝利に貢献した。試合展開によっては、“二刀流”をこなす準備はできている。