アルゼンチンのエース、FWリオネル・メッシ(35=パリ・サンジェルマン)は、満足そうに目尻を下げた。目の前にはサポーターとともに飛び跳ねる仲間たちがいた。
「疲れていたが、チームは再び力を取り戻し、力強い試合をした」
前半34分、FWアルバレスが得たPKを鮮やかに決めた。相手GKリバコビッチが飛んでも届かない、ゴール右上へ突き刺した。これでアルゼンチン歴代単独1位のW杯通算11得点。パワーを得たエースは止まらない。
2点リードの後半24分。屈強な相手DFグバルディオルを振り切り、ドリブルへ右サイド深くへ侵入。中央へ完璧なクロスを入れ、アルバレスのゴールにつなげた。
36試合連続無敗と驚異の強さで臨んだ今大会。しかし、1次リーグ初戦のサウジアラビア戦でまさかの逆転負け。1試合も負けられない状況に追い込まれた。
「その後、すべての試合が“決勝”になって、私たちは5回全てで勝つことが出来た。とても楽しんでいるよ」。いよいよ、本物の決勝へ。「本当にエキサイティングな気分だ。私たちはプレーしたかった決勝にたどり着いた」。メッシはこれでW杯出場25試合目。ローター・マテウス(ドイツ)と並んで世界最多タイとなった。「最後のW杯」と公言して臨む今大会。偉大な記録とともに、過去4大会届かなかった頂点の座をつかむ。


