欧州チャンピオンズリーグ(CL)1次リーグが18日(日本時間19日)に開幕。リバプール(イングランド)が3-2でパリサンジェルマン(PSG、フランス)を下した。

試合は2-2の後半ロスタイムに途中出場のブラジル代表FWフィルミノがペナルティーエリア右45度の角度から右足で豪快に決勝ゴール。直前の国内リーグトットナム戦でDFフェルトンゲンの手が左目に入り負傷していたものの、ケガの影響をみじんも感じさせない会心の得点で、直後には手で左目を隠す“眼帯パフォーマンス”も飛び出した。

一方、黒星スタートとなったPSGでは大黒柱のブラジル代表FWネイマールがいまひとつ。フランス代表FWエムバペのゴールをアシストしたものの自身は不発に終わった。

英デーリーメール紙(電子版)の採点では平均的な6点だったが酷評するメディアも多く、米ESPN電子版も「ネイマールの精彩を欠くプレーは、PSGで能力を発揮できていない証」という記事を掲載した。

同記事は「この日のネイマールのプレーを形容する唯一の言葉はperipheral(周辺の、末梢の)だ」とし、後半38分にアシストを決めるまで相手ゴールを脅かすようなプレーに関与することはほとんどなかったとした。

リバプールMFミルナー、ヘンダーソンらが積極果敢なディフェンスを展開したこともネイマールが不発だった大きな要因。だがESPNは「ネイマールに才能があるのは疑う余地がない。ただPSGではそれを十分発揮できていない。彼は退屈で、無関心なように見える」と、フランス1部他クラブのレベルの低さを指摘。それが欧州カップ戦での低調な出来につながっているとした。

確かにフランス1部は個々に素晴らしい選手は多いものの、各クラブの完成度はスペインやイングランドに数段劣る。その中でネイマールがスポイルされているとまでは言わないが、試合そのものに物足りなさを感じるのは確か。ファンの1人としてはスペインかイングランドのビッグクラブでプレーしてほしいというのが正直な気持ちだ。

【千葉修宏】(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「海外サッカーよもやま話」)