タイ代表の西野朗監督(64)にとって、ほろ苦い初陣となった。ホームでベトナムを迎えた初戦は、90分間主導権を握って攻めまくったが、得点を挙げることはできず、0-0で引き分けた。

西野監督は、18年W杯ロシア大会での日本代表同様、4バックで臨んだ。札幌MFチャナティップを中心に攻撃を組み立てたが、相手の激しいチャージに苦しんだ。白いシャツの西野監督は、テクニカルエリアの最前線でピッチに指示を送ったが、決定機はつくれなかった。後半開始早々には、左サイドからチャナティップが逆サイドにボールを送り、ペナルティーエリア内で相手のハンドを誘ったように見えたが、認められなかった。

ホームでライバルに勝てず、ピッチサイドには無数のペットボトルが投げ込まれた。勝ち点1を分け合った西野監督は、終了のホイッスル直後、相手監督の抱き合い、ピッチサイドから離れた。