イタリアが1-0でウェールズを下して3連勝、A組1位突破となった。セットプレーからペッシーナが決勝点を挙げた。相手の反撃を抑え、これで11戦連続無失点。不敗記録を30試合に伸ばし、1930年代に樹立した同国代表記録に並んだ。敗れたウェールズは2位通過し、同組ではスイスが3位、トルコが最下位となった。

既に決勝トーナメント進出を決めていたイタリアは、この日は第2戦から先発8人を入れ替えて臨みながら、安定した戦いぶり。前半39分に右からのベラッティのFKにニアのペッシーナが右足を出し、少し角度を変えてゴール左隅を陥れた。ペッシーナは今大会初先発で、得点場面だけでなく精力的な動きでアピールした。

後半10分には相手1人が一発退場となったこともあり、その後も優位に試合を進め、勝ちきった。後半35分にペッシーナが同代表では今大会初のイエローカードを受けたが、そこまで警告なしで3試合無失点だったことが、守備の充実度を表していた。

1次リーグ3試合で、マンチーニ監督が推し進めた攻撃サッカーと伝統の堅守がかみ合ったことを体現した。同監督は「これ以上ない出来だった。追加点を取ることはできたかもしれないが、非常に暑くてフィジカルな試合だったので、十分によくやったと思う」と総括。「選手が3人か4人代わっても、同じアイデンティティーを持っていることが重要。みんな自分が何をすべきかわかっていて、つくりだすものは変わらない」。この日先発起用されたキエーザが何度も好機をつくるなど、選手層の厚さと同時に、戦い方を含めてチーム全体が意思統一されていることをうかがわせた。

◆放送 欧州選手権はWOWOWで全試合完全生放送、WOWOWオンデマンドで全試合ライブ配信される。