欧州選手権の記者会見で、イスラム教徒の選手がインタビューを受ける場合、机上にハイネケンのボトルを置く必要がなくなった。英テレグラフ紙が報じた。

これまで選手の記者会見時には目の前のテーブルにスポンサーであるコカ・コーラやハイネケンの瓶が置かれていた。だがポルトガル代表FWロナウドがコカ・コーラのボトルをどけて水を要求したり、フランス代表MFポグバがハイネケンをどけたりする出来事が起こり、欧州サッカー連盟(UEFA)はスポンサーに配慮してこれを問題視。今後も同様の行動が続くのであれば罰金を科す可能性があると警告していた。

だが健康に悪いからとコカ・コーラを敬遠したロナウドと違い、イスラム教徒のポグバの場合は宗教上の理由で酒を飲まないため、ハイネケンのボトルを移動させたことが判明。これには運営側も理解を示し、イスラム教徒の選手はビールのボトルを近くにおいて記者会見をする必要がなくなったという。

もともと今大会で選手の前に置かれていたハイネケンは、ノン・アルコールの「ハイネケン0・0」。ハイネケン社もポグバがビールの瓶をどけた際に「ハイネケン0・0はアルコール摂取量を減らし、消費者に素晴らしい選択肢を与えるものだ」と自社の製品を擁護していた。