川崎フロンターレから今夏移籍したMF三笘薫(24=サンジロワーズ)が、欧州デビュー戦でいきなり後半ロスタイムの同点劇に絡んだ。

12日のベルギーリーグで日本代表MF伊東が所属するゲンクと対戦し、味方の退場で10人となり1点を追う後半37分からピッチに立った。同ロスタイムにはコーナーキープで時間を稼ぐ相手からボールを奪い、すぐさま前線につないでカウンターを展開。その流れで獲得した左CKから、同点弾が生まれた。

あいさつ代わりに得意のドリブルも披露した。後半39分に左サイドでボールを受けると、キレあるドリブルでエリア内をえぐって、相手DF2人をかわしてクロスを送った。さっそく見せた決定機に、SNSでは「(川崎FのFWレアンドロ・)ダミアンなら決めていた」との声も。保有元であるブライトンの番記者もツイッターに「いいスタートを切った」と記すなど、ドリブルでのチャンスメークに加えて、同点弾の起点となった守備を評価する声も多く上がった。

川崎F時代と同じ背番号18を背負うが、基本フォーメーション3-5-2のチームに、これまで主戦場としてきた「左ウイング」は存在しない。デビュー戦では1人少ない状況でピッチに立ち、DFラインを1枚減らしたフォーメーションの2列目左でそつなくプレー。連係が深まり、起用法が定まれば、ベルギーリーグでも台風の目となる可能性はある。好調を維持できれば、10月のワールドカップアジア最終予選でのA代表初招集も期待できそうだ。