横浜F・マリノスからフランス2部トゥールーズに移籍した日本代表FWオナイウ阿道(25)が止まらなくなってきた。18日のホーム、グルノーブル戦で2得点。3得点に絡み、4-1の勝利へと導く大活躍。今季ここまで8試合5得点、直近では4戦連発となっている。「最初の数試合はなかなか難しいシーンもあったが、徐々に自分の特徴やいいところを出して、得点も取れるようになってきた」と手応えを口にしている。

日本代表では直近の9月のワールドカップ(W杯)アジア最終予選で、負傷離脱したMF南野拓実(リバプール)に代わって追加招集されたが、出番なしに終わった。ただ、「試合で使ってもらったときに結果を出せるように常に準備する。日本のためにも、個人の成長にもつながる。この経験を無駄にしないように」とあくまで前向きだ。

新天地でも大事にしていることは、自分らしさを失わないこと。日本代表に招集された際にも「ひとりひとり、特徴も能力もちがう。誰かと似たようなプレーをしようとは思っていないし、らしいプレーを意識しながら、チームとしてやるべきことをやれていれば結果にもつながる。特徴は消さないように」と語っていた。

プロのキャリアをスタートさせたジェフユナイテッド千葉から17年にJ1浦和レッズに加入後は出場機会に恵まれず、J2のレノファ山口やJ1の大分トリニータへ期限付き移籍を繰り返した時期もあった。腐ることなく、自ら道を切り開いてきた苦労人でもある。海外挑戦のチャンスをつかむまでに成長し、日本代表でも徐々に定着しつつある。エースFW大迫勇也(ヴィッセル神戸)にチャレンジする1人として、売り出し中のFW古橋亨梧(セルティック)とともに森保ジャパンの新たな起爆剤としての期待感も高まっている。【岡崎悠利】